外部環境として地政学リスクへの警戒があるものの、円安に振れていることや米国株が堅調に推移していることなどから、日経平均も株価水準を切り上げ、6月17日の終値でついに5月29日の終値を上回りました。2月21日以来の水準となる38,500円台に乗せて終えています。
また、トレンド分析では、すべての移動平均線を上回っていることに加え、先週まで下向きだった200日移動平均線も上向きに変化しており、上昇トレンド発生の可能性が高まっていると考えられます。
そのため、上昇トレンド発生の条件は、上向きの5日移動平均線上を維持できるかが注目ポイントです。仮に5日移動平均線上を維持するようなら、すべての移動平均線が上昇を続けることが考えられるほか、上向きの25日移動平均線が200日移動平均線を上回るゴールデンクロスが発生するのではないかと思われます。
一方で、5日移動平均線上を維持できずに割り込んだり、割り込んだまま戻せなくなったりするようなら、5日移動平均線が下向きに変化して上値の抵抗になるとともに、場合によっては、200日移動平均線を下回って5月22日の安値近辺まで下落することが考えられます。売買タイミングに注意が必要でしょう。ただし、5月22日の安値を終値で割り込むことがなければ、もち合いの範囲内とみることができそうです。
【図表】日経平均株価(日足) 出所:i-chartより株式会社インベストラスト作成 ※移動平均線の期間は5日(青線)、25日(赤線)、200日(グレー線)で設定 ※出来高はプライム市場 ※モメンタムの期間は10日(青線)で設定し、モメンタムの3日移動平均線(赤線)も表示
そうしたなか、上昇と下落の勢いを教えてくれるモメンタムを見ると、モメンタムとその移動平均線であるシグナルの両方が、上昇と下落の勢いの判断の分かれ目となる0ラインを上回っているものの、低水準となっています。
そのため今週は、2本線が上昇して水準を切り上げることができるかが注目ポイントです。仮にモメンタムとシグナルが上昇して水準を切り上げるようなら、上放れへの期待が高まります。その反面、2本線が上昇しても限定的だったり、下向きに変化して0ラインを割り込んで戻せなくなったりするようなら、接近する5日、200日、25日の移動平均線を一気に下回って、5月22日につけた安値に接近することが視野に入るため要注意です。
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【日本株】2月21日以来の高値をつけた日経平均、上放れの条件とは? | 福永博之のいまさら聞けないテクニカル分析講座 | マネクリ マネックス証券の投資情報とお金に役立つメディア
上昇トレンド入りへの期待高まる
外部環境として地政学リスクへの警戒があるものの、円安に振れていることや米国株が堅調に推移していることなどから、日経平均も株価水準を切り上げ、6月17日の終値でついに5月29日の終値を上回りました。2月21日以来の水準となる38,500円台に乗せて終えています。
また、トレンド分析では、すべての移動平均線を上回っていることに加え、先週まで下向きだった200日移動平均線も上向きに変化しており、上昇トレンド発生の可能性が高まっていると考えられます。
そのため、上昇トレンド発生の条件は、上向きの5日移動平均線上を維持できるかが注目ポイントです。仮に5日移動平均線上を維持するようなら、すべての移動平均線が上昇を続けることが考えられるほか、上向きの25日移動平均線が200日移動平均線を上回るゴールデンクロスが発生するのではないかと思われます。
一方で、5日移動平均線上を維持できずに割り込んだり、割り込んだまま戻せなくなったりするようなら、5日移動平均線が下向きに変化して上値の抵抗になるとともに、場合によっては、200日移動平均線を下回って5月22日の安値近辺まで下落することが考えられます。売買タイミングに注意が必要でしょう。ただし、5月22日の安値を終値で割り込むことがなければ、もち合いの範囲内とみることができそうです。
【図表】日経平均株価(日足)
出所:i-chartより株式会社インベストラスト作成
※移動平均線の期間は5日(青線)、25日(赤線)、200日(グレー線)で設定
※出来高はプライム市場
※モメンタムの期間は10日(青線)で設定し、モメンタムの3日移動平均線(赤線)も表示
モメンタムの上昇が上放れるためのカギ
そうしたなか、上昇と下落の勢いを教えてくれるモメンタムを見ると、モメンタムとその移動平均線であるシグナルの両方が、上昇と下落の勢いの判断の分かれ目となる0ラインを上回っているものの、低水準となっています。
そのため今週は、2本線が上昇して水準を切り上げることができるかが注目ポイントです。仮にモメンタムとシグナルが上昇して水準を切り上げるようなら、上放れへの期待が高まります。その反面、2本線が上昇しても限定的だったり、下向きに変化して0ラインを割り込んで戻せなくなったりするようなら、接近する5日、200日、25日の移動平均線を一気に下回って、5月22日につけた安値に接近することが視野に入るため要注意です。