【米国株動向】AI関連の割安銘柄3選 | モトリーフール米国株情報 | マネクリ マネックス証券の投資情報とお金に役立つメディア

モトリーフール米国本社– 2025年6月14日 投稿記事より

S&P500指数採用企業の40%超が、直近5四半期連続でAIに言及

AIは、過去2年半の間に、ウォール街で最も話題になったテーマの1つです。経済情報を提供するファクトセット・インサイトによると、S&P500指数採用企業の40%超が、直近5四半期連続で決算発表においてAIに言及しました。実際に、ほとんどすべての企業が、最近のイノベーションやAIへの支出が、事業のあらゆる面にどのような影響を与えるかに注目しているのでしょう。

しかし、AIは一部の企業に大きな成長をもたらす一方で、他の企業にとって、明確な成果が得られなければコストセンターになる可能性があります。また、前者に該当する成長企業であっても、投資家は、AIビジネスの拡大につれて成長が鈍化する可能性を考慮し、多額の投資を慎重に検討する必要があります。

AI関連で割安な銘柄を見つけるのは難しいでしょう。次の3社は、現状で1株当たり200ドル未満の株価で売買されており、将来の成長可能性を考慮すると、魅力的な投資価値を提供していると考えられます。3社すべてがAIの成長から恩恵を受けており、今後のAIやコンピューティングの発展において、重要な役割を果たすと期待されます。

1.アルファベット[GOOGL]

多くの投資家は、AIがアルファベットの主力商品であるグーグル検索に与える影響を懸念しています。アップルでサービス部門を担当するエディー・キュー上級副社長は、アップルが提供するブラウザ「サファリ」での検索回数が2025年4月に、22年間で初めて減少したと証言しました。これはAI開発企業のオープンAIが提供するチャットGPTのようなAIサービスが、市場シェアを侵食していることを裏付けるものです。

1つのブラウザでの検索件数の減少は驚きではあるものの、大きな懸念材料ではありません。AIはアルファベットにとって、課題というより成長のけん引役という存在です。同社は検索をする際に、検索結果ページの上部に簡潔な要約を表示する「AIオーバービュー」機能で大成功を収めており、従来の検索結果と同じレベルで収益化しながら利用者のエンゲージメントを向上させています。また、AIを活用したサークル検索(Circle to Search)や、画像認識技術を用いた新しい形の検索機能「グーグル・レンズ」などの新しい機能を提供しており、これらは価値の高い商品検索に向けて想定を超える成果を上げています。

AIは、アルファベットのグーグル・クラウド事業の成長を大きく後押ししています。2025年第1四半期には売上高が28%増加し、営業利益率も9.4%から17.8%に上昇しました。経営陣は供給不足の状態が続いていると述べ、今後も力強く売上げが伸びるはずです。さらに、グーグル・クラウドよりも規模が大きな競合クラウドコンピューティング会社は、さらに高い営業利益率を誇っており、規模が拡大することで利益が拡大する余地があります。

本稿執筆時点の株価は約177ドルで、予想1株当たり利益(EPS)に基づく株価収益率(PER)は約18.5倍となっています。これは、比較対象の銘柄よりもかなり低い水準ですが、アルファベットは規制上の圧力を受けており、AIがキャッシュフローに悪影響を与える懸念もあります。それでも、大規模なキャッシュフローを創出する事業、収益性が高まるクラウドコンピューティング事業、および大規模な株主還元プログラムを考えると、現在の株価水準は非常に魅力的に見えます。

2.クアルコム[QCOM]

クアルコムは、多くの人が話題にするような半導体メーカーではありません。同社は、AIトレーニングや推論向けの高性能画像処理装置(GPU)やカスタム半導体を製造するのではなく、主にスマートフォンに搭載される半導体を製造しています。

そして、クアルコムはデータセンター事業への参入計画を立てており、計算処理を高速化するために設計されたAIアクセラレータ半導体と連携するように設計された中央演算処理装置(CPU)に注力しています。同社は、スマートフォン向けの低消費電力で高性能の半導体製造における専門知識を、データセンター向け半導体の効果的な設計に活用できると考えています。また最近、データセンターの能力を強化する目的で、英国の半導体企業アルファウェーブ・セミの買収に合意しました。

クアルコムは、データセンター市場で激しい競争に直面すると思われますが、AIの推論が全てクラウドで行われるわけではありません。デバイス自体でAI処理を実行する動きが広がっており、セキュリティ、プライバシー保護、処理速度の面で優位性を発揮します。

そのため、クアルコムは市場シェアを拡大する好位置にあり、同社の「スナップドラゴン」モバイル・プロセッサーは、ほとんどの高性能アンドロイド端末に搭載されています。デバイス内でのAI処理能力が差別化要因になるにつれて、高性能デバイスの需要が増加し、同社のモバイル・プロセッサーの販売を押し上げる可能性があります。

当面の間、クアルコムはほぼすべてのスマートフォンに搭載されるワイヤレス・ベースバンド半導体の特許を保有しており、スマートフォンが売れるたびにロイヤルティを受け取っています。アップルはクアルコムから離れ、自社半導体を開発する方向に進んでいますが、そのプロセスには高いハードルがあります。

他のほとんどのスマートフォンメーカーには、クアルコムとの関係を断てるだけの能力、資本あるいは規模がありません。そのため、ライセンス事業は今後もクアルコムの安定した収益源となる可能性が高いのです。

本稿執筆時点の株価は約160ドルで、予想EPSに基づくPERは約13.5倍にすぎません。これは、アンドロイド携帯端末で強固な長期的ポジションを持つ企業としては割安と言えますが、アップルの動向が株価に過度に影響を与えているとみられます。データセンター事業は視野に入っており、モバイル・プロセッサーのような大規模事業になる可能性があります。とはいえ、モバイル半導体とライセンス事業だけでも安定したフリーキャッシュフローを生み出しており、現在の株価では優れた投資価値があると思われます。

3.アプライド・マテリアルズ[AMAT]

クラウドコンピューティング・プロバイダーはAIトレーニングおよび推論用半導体を活用してデータセンターを拡充しようとしていますが、誰かがそうした半導体を製造する必要があり、それを実現するためには専用の装置が必要です。

そこで登場するのがアプライド・マテリアルズです。同社はエッチング、蒸着、プロセス制御など、幅広いシリコンウェハの加工装置を製造しています。

アプライド・マテリアルズは、これらすべての分野に関与できる能力が強みとなっています。同社は半導体メーカーに対して自社の製造装置を組み合わせて販売し、より専門性の高い装置メーカーと競争することが可能です。また、最大手装置メーカーの一角として、次世代装置の開発、製品ポートフォリオ拡充に向けた研究開発に再投資するための収入で優位にあり、好循環を生み出し技術面でのリードを広げています。

半導体生産を拡大する動きは、アプライド・マテリアルズにとって強力な追い風となっています。中国での販売規制や自動車分野の成長鈍化にもかかわらず、同社の2025年第1四半期売上高は7%増加しました。より高性能のデバイスへの移行も、第1四半期の売上総利益率を49%以上に拡大させる一因となりました。

アプライド・マテリアルズの製品には非常に高い「粘着性」があります。つまり、半導体メーカーが同社の装置を一度購入すると、長く使われ続ける傾向にあります。製造業者は同社の製品を最大限活用したいと考えるため、製品の寿命が長くなり、経常的なサービス収入につながっています。

本稿執筆時点の株価は約175ドルで、PERは約18.5倍となっています。売上高が1桁台後半で着実に成長し、利益率も拡大している企業にとっては非常に割安といえるでしょう。アプライド・マテリアルズの事業は景気に左右される側面もありますが、長期的には高度な半導体への需要が増え続けるトレンドにあり、これを事業に結びつける好位置にいるでしょう。

免責事項と開示事項 記事は一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。アルファベットの役員であるSuzanne Freyはモトリーフール米国本社取締役会のメンバーです。元記事の筆者Adam Levy はアルファベット、アップル、アプライド・マテリアルズ、クアルコムの株式を保有しています。モトリーフール米国本社はアルファベット、アップル、アプライド・マテリアルズ、クアルコムの株式を保有し、推奨しています。モトリーフール米国本社は情報開示方針を定めています。

内容は参考用であり、勧誘やオファーではありません。 投資、税務、または法律に関するアドバイスは提供されません。 リスク開示の詳細については、免責事項 を参照してください。
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